2020.08.16

秋田魁新報社|郷土愛、若い世代へ

2020年(令和2年)8月16日、秋田魁新報社で紹介いただいた記事です。

郷土愛、若い世代へ

県出身者有志「語り継ぐ集い」実行委員

古里の情景や方言、冊子に

 首都圏在住の本県出身者有志でつくる「ふるさとを語り継ぐ集い」実行委委員会(成田竜也委員長)は、生まれ育った故郷の懐かしい風景や暮らしぶり、方言などを小冊子にまとめる作業に取り組んでいる。郷土の魅力や特色を見詰め直し、若い世代に伝えていくのが狙い。併せてホームページにも掲載する考えで、実行委は「出身者同士や古里とのつながりを一層深めたい」としている。

 実行委は本県ゆかりの著名人を招いた講演会を通して郷土愛を醸成することを目的に、今年1月に結成。首都圏秋田県人会連合会事務局長の成田竜也さん(43)や東京大雄会会長の栗谷秀美さん(69)ら6人がメンバーとなり、4月に第1回の集いを開くことを計画した。

 新型コロナウイルスの拡大で集いは中止となったが、実行委は並行して、後世に伝えたい古里の情景をつづった小冊子を刊行することを企画。これに合わせ首都圏に住む本県出身者約300人を対象に「語り継ぎたいこと」を記してもらうアンケート(郵送、メール)を実施し、82人から回答を得た。

 この回答を題材に、東京みたね会会長の近藤誠貴さん(76)が主体となって編集作業に着手。「記憶に残る風景」「風土記、際時記」など五つの項目に分類し、自らの体験や思い出を交えてエッセー風に文章を書き進めている。今月7日には東京・上野の寛永寺開山堂に実行委のメンバーが集まり、編集作業の打ち合わせをした。
 「おらほの言葉」と題した項目では、「標準語(を使うの)に苦労した」とする回答に対し「(都会では)方言にコンプレックスを感じてしまうこともあるでしょう」と記載。その上で方言の「しねー(弾力の強い)肉」や「どでん(びっくり)した」を例示し、それぞれのルーツは「しなう」「動転した」という言葉だろうと解説。恥ずかしがらずに秋田弁を使おうと呼び掛けている。

 「風景も歴史文化も方言も、先祖から受け継がれてきた大切な宝。小冊子を見て地域の財産を共有してほしい」と近藤さん。栗谷さんは「若いころは都会に憧れるが、いずれ故郷を思う時がくる。古里談義の題材として小冊子を使ってもらえたら」と話す。

 実行委は年内をめどに小冊子を完成させる予定で、同じ内容をホームページでも発信する。新たな話題も随時追記していく考え。成田さんは「世代を超えて郷土愛を継承し、若い人にも県人会・ふるさと会に関心をもってもらえるよう発展させていく」と熱く語る。(小松嘉和)

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